奈良、若草山にモノレールを走らせる計画があり、これに反対する会(若草山へのモノレール
建設に反対する会)が立ち上がり署名活動を始めています。
下記を参照ください。

 「若草山へのモノレール建設に反対する会」HP: http://wakakusayama.jugem.jp/  

野鳥の会奈良支部もこの署名活動に協力することになりました。
署名用紙は上記のホームページにあります。賛同いただける方はご協力ください。

以下、朝日新聞24.1.25抜粋。

 山焼きで知られる若草山にモノレールを走らせる構想がある。減り続ける観光客に足を向けて
もらう狙いで、地元商店主らは歓迎。だが一帯は世界遺産に指定されており、ユネスコの諮問
機関「イコモス」の国内組織が強い懸念を表明する異例の事態になっている。

 若草山は夜景の名所でもある。ただ、東大寺大仏殿などを眼下に眺められる中腹の「一重目」
へは、高低差約100メートルの急な石段を登らなければならない。
 年間の入山者数は約12万人(2012年)と、ピークだった30年前の4分の1に減少。県は巻き
返し策として、斜面用の小型モノレール導入を検討している。

 計画案では、山焼きに影響がない南側の春日山原始林との境界付近を通る登山道沿いにレー
ルを通し、6人乗りの車両を2両連結。ふもとから一重目までの約550メートルを約20分で登る。

 若草山では1922年にケーブルカーを設置する計画が持ち上がったが、自然保護を理由に頓挫。
その後トンネルを掘ってエスカレーターを通す計画もあったが、実現しなかった。商店主らで作る
奈良若草山観光振興会の清水宗和会長(63)は「地元の悲願。移動手段があるだけで集客効果
は大きく、夜景も楽しんでもらえる」と期待する。

 奈良県の新井知事も「いい場所の観光をしやすくするのは観光政策の基本」と話し、昨年末の
県議会ではユネスコの世界遺産委員会報告も必要ないとの見方を示した。

 これに異を唱えたのが世界遺産候補を調査する文化財保存の専門家集団「国際記念物遺跡
会議(イコモス)」の国内組織、日本イコモス国内委員会だ。

 「世界遺産として設定された地区の保護を軽視しており、文化遺産を破壊することに等しい」とする
文書を県に送付。国内は例がないが、世界遺産からの抹消が議論される危機遺産リストに登録され
る恐れもあるとして、矢野和之事務局長は「県は真摯(しんし)に受け止めて欲しい」と話す。

 
 学識経験者らは計画に反対する会を立ち上げ反対署名運動を始めている。